この度2014年5月8日を以って、2箇所の工場を鳥取市南栄町へ集約移転いたしました。

これもひとえに工事関係者の皆様、社員の皆様が一丸となって取り組んだ結果だと感謝しております。

排水設備工事関係者様におきましては、既存の建物に収まるような仕様及び設計工事をしていただきこの度、完成の運びとなりました。

旧本社工場(鳥取市吉方町2-468)は昭和47年に排水設備を建設設置し、旧第二工場(鳥取市大杙218-4)平成3年に完成しました。

それぞれ処理方法の異なる設備で本社においては半世紀近く、第二工場は23年間無事故で運用してきました。

優秀な社員と業者様のメンテナンスのおかげです。

 

前置きが長くなりましたが、この度完成しました排水設備のご紹介をさせて頂きます。

この度の設備は、改正された水質汚濁防止法に則り全てのタンクを地上に設置し、土壌汚染に繋がらない設備仕様になっております。

排水処理の流れ

工程① 原水槽

汚水を一時的にタンクにプールします。

タンク容量

  • 酸・アルカリ槽:8㎥×2(5㎥/h)
  • シアン原水槽:4㎥(2㎥/h)
  • 緊急槽:4㎥(2㎥/h)

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工程② 調質槽

原水槽から送られた汚水に含有する重金属を水酸化物イオンにします。

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工程③ 調整槽

汚水の凝集効果を高めるため、pHを調整します。

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工程④ 中和槽

pH調整を行い放流基準値範囲内に整えます。

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工程⑤ クロムイオン交換樹脂

有害な六価クロムを交換樹脂にてイオン吸着させます。

無害化された水分は原水槽へ送ります。

交換樹脂は洗浄後リサイクルします。

※従来の設備にはなかった方式で薬品を使用せずに交換だけで済むのでタンクと薬品が不要・簡便になりました。

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工程⑥ 凝集沈殿槽

凝集剤により、重金属と水に分離します。

水はオーバーフローにて中和槽へ、沈殿した重金属はスラリーとなり下部ポンプにて濃縮槽へ送ります。

工程⑦ 砂ろ過機

分離した水をさらに浄化します。

一定時間経過すると、自動で逆洗浄を行い、常に安定したろ過を行います。

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工程⑧ 放流槽

浄化された水を一時的にためて少しずつ下水道へ放流します。

また、砂ろ過を洗浄するため、リサイクル水として活用し、洗浄後の汚水は原水槽に返送します。

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工程⑨ フィルタープレス

スラリー濃縮槽から高圧縮ポンプでフィルタープレスに送ります。

スラリーの水分を極限まで搾り、スラッジ産業廃棄物として処分します。

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工程⑩ スラッジ(汚泥)袋詰め

工程⑨で排出された汚泥を土嚢袋に詰めて、含水量が減るまで一定期間保管して産業廃棄物として有料処分します。

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【オーナーの独り言】

全国のめっき企業がこの産業廃棄物に悩まされています。

廃棄物に費用を払っていかなければならず・・・
スラッジの出ない排水設備が発明されればノーベル賞も夢じゃない!!

しかし、現実が厳しく実現するにはまだまだ年月がかかりそうです。

研究機関との連携も必要になります。何か良い考えがあれば宜しくお願いします。